
疫病を封じる妖怪として江戸時代に描かれ、新型コロナウイルスの感染よけとして人気を集めている「アマビエ」。唯一、現存する摺(す)り物(京都大学付属図書館蔵)が、兵庫県立歴史博物館(姫路市)で23日に始まる特別展「驚異と怪異」(神戸新聞社など主催)で展示される。えも言われぬ風貌の何が人気を集めるのか。「妖怪博士」として知られる同館の香川雅信学芸課長に聞いた。(井原尚基)
胸や腹はうろこに覆われ、鳥のようにとがった口。髪の毛は足元まで伸びている。特徴的な姿は、漫画家水木しげるさんが描いた妖怪画でも知られている。インターネットを通じた「アマビエチャレンジ」などで多くの人が描く現代のアマビエの大半は、長髪の人魚のように描かれている。香川さんによると、本来は「毛むくじゃらのサル」。古くから伝わる3本足のサル「アマビコ」が伝言ゲームのように「アマビヱ(エ)」と誤記されたとみられる。
現代の「ゆるキャラ」をほうふつとさせるデザインだが「江戸時代、描いた人に、かわいく描こうなどという気持ちはまったくなかった」と香川さん。当時、大衆にも妖怪を見て「かわいい」と思う感性はなかったという。「1枚しか現代に残っていないところを見ると、そんなに人気がなかったんでしょうね」と推測する。
江戸時代、疫病退散のまじないとして描かれた妖怪には「神社姫」など多数あるが「かわいい」ものに引かれる現代人の感覚から、アマビエが特に人気を集めているとみられる。
絵に添えられた文には「当年より六ヶ年の間諸国豊作、しかし病流行、早々私を写し、人々に見せ候(そうら)えと申して海中へ入りけり」などとある。香川さんは、アマビエが発するこのメッセージは、会員制交流サイト(SNS)に自分でイラストを描いて投稿するチャレンジの仕組みと期せずして一致し、外出自粛要請期間中の気晴らしとして成功したとみる。
さらにアマビエが「目に見えないウイルスに対する現代人の不安を和らげた」とも。私たちがアマビエに接してほっこりした気持ちは、江戸時代の人々がアマビエを見て安心したのとつながっているのかもしれない。
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特別展「驚異と怪異」は23日~8月16日(月曜休館、ただし8月10日は開館、11日休館)。大人千円。
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June 16, 2020 at 09:22AM
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