１９８０年代に芸能リポーターとして活躍した目黒区議の須藤甚一郎（すどう・じんいちろう）さんが１１日午後４時ごろ、多臓器不全のため死去していたことが１３日、分かった。８１歳だった。昨年４月の統一地方選で６度目の当選。芸能リポーター時代同様に、舌鋒（ぜっぽう）鋭く区政に取り組んでいたが、昨夏に熱中症で救急搬送されて以降は、体調がすぐれない状態が続いていた。
芸能リポーターの井上公造さん（６３）は須藤さんについて「僕がこの仕事を始めたときはどうにもアタマが上がらない大先輩。物おじせず、忖度しない質問は時に波紋を呼ぶこともありましたが、その正義感が社会とはこうあるべきだということにつながって、議員としても実績を残されていた」と語った。鬼沢慶一さん、梨元勝さん、前田忠明さん、福岡翼さんら並み居るリポーターの先輩の中で「須藤さんはやっぱり核心に迫る質問がすごかった」と振り返った。
最近は会う機会はなかったそうだが、「体調が悪いとは聞いていました」。一昨年の秋、仕事の依頼で電話したときは元気そうだったという。
最も印象に残っているのは十数年前。日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」でも共演する宮根誠司アナ（５７）が大阪・朝日放送時代に、京セラドームを借り切って二塁ベース付近に座布団を敷いてトークするという企画のゲストとして、須藤さんに出演をお願いした。「後輩のムチャぶりにも快く応じてくださり、先輩風を吹かせることのない優しい人でした。そのときに『仕事って依頼があってナンボだから』という話をしてくれたのを覚えてますね。宮根さんのことも『こんな面白いアナウンサーがいたんだ』って話してましたね」と懐かしんだ。
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August 14, 2020 at 04:00AM
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