6月16日(火)からスタートするフジテレビ系『探偵・由利麟太郎』は、昭和を代表するミステリー作家・横溝正史が発表した戦後初の本格長編小説「蝶々殺人事件」を含む「由利麟太郎」シリーズを、初めて連続ドラマ化したホラーミステリー。
吉川晃司演じる主人公・由利麟太郎は、鋭い洞察力と論理的思考で奇怪な殺人事件を解決していく白髪の名探偵。元警視庁捜査一課長という経歴を持つが、ある事件をきっかけに退職。学生時代を過ごした京都に住まいを移し、今では犯罪心理学者として活躍する一方、警察からの依頼を受け、ミステリー作家志望の青年・三津木俊助(志尊淳)をバディに、事件の捜査を手伝う。
その捜査方法は、学生時代にアメリカのロッキー山脈で出会ったハンターから学んだトレース技術に基づく。先端恐怖症でありながら弓道の心得があり、弓を構えて精神を集中させることで事件解決の一助とする、という独自のスタイルだ。

この由利麟太郎は、横溝が、あの金田一耕助よりも先に世に送り出した、もう一人の名探偵なのだ。
今回、地上波連続ドラマ初主演を務める吉川に、由利という人物像、役作りへのこだわり、京都での撮影秘話、バディ役の志尊淳とのエピソードなどを聞いた。
<吉川晃司 インタビュー>
主人公が白髪の紳士だったので、「ああ、それでか」と(笑)

──今回のオファーを聞いたときは、どう思われましたか?
横溝正史の金田一耕助よりも前の作品は、たしか石坂浩二さんがやられたということしか存じ上げなかったものですから、「またすごい角度から来たな」と。すごく斬新というか、おもしろい企画だなと思いました。
それで、原作を読んでみると、主人公が白髪の紳士だったので、「ああ、それでか」と思いました(笑)。
ただ、この作品をドラマ化するにあたっては、時代背景をどうするのかということが最初に気になりました。原作のままだと難しいだろうな、と。

──ドラマは、現代に置き換えて描かれていますね。
現代版に置き換えた時に、多少角度を変えて脚色しようということで、由利の設定も少し変わっているんですよ。
それがトレース技術。ネイティブアメリカンの狩猟における技術で、記憶することと観察すること、このふたつがメインなんです。
でも、僕は夏生まれのB型で、何でも思いつきでやってしまうタイプ(笑)。由利とは真逆なので、なるべく繊細に見えるように努めました。
どの時代にも存在しない…由利麟太郎は“宇宙から降ってきたイメージ”
──スタンドカラーの白シャツに黒のアスコットタイ、黒のベスト、くるぶしまである黒のロングコートという由利のビジュアルも個性的で、話題になりそうです。
由利は、クールで頭脳明晰。心に深い孤独を抱えながら、人生をさすらっている男です。ただ、己に対して許せないものがあって、それが犯人を見つけることとシンクロしているわけです。
荒野を幌馬車で開拓していくカウボーイとイメージが重なりました。夜になったら、たき火に当たりながらホットウイスキーを飲んでいるような。
クールで何を考えているのかわからない。中世の紳士のようでもあり、モード感もある。でも、その時代、その場所にはいないはずの男…。この衣装には、そんな宇宙から降ってきたみたいなイメージもあるんです。

ただ、ロングコートは足首まであるので、普通に歩くとそれだけでコケますからね(笑)。己で踏んで、己でコケるっていう。それくらいデフォルメしています。
──ほかにもアイデアを出されたことはありますか?
「京都で撮影するといいんじゃないですか」と提案しました。京都には、長い歴史や趣のある建物、苔むした岩など、陰影と奥行きが出せる背景がたくさんありますから。

そうしたら、なんとプロデューサーと監督もそう考えていらしたみたいで。それで、僕がかつて主演したドラマ『黒書院の六兵衛』(WOWOW)でお世話になった東映京都撮影所とタッグを組んで撮影することになったんです。撮影所には、京都の魅力や、こういった作品の独特の世界観を上手に表現できるスタッフがそろっているので、実現して良かったです。

志尊淳や若いスタッフに、野菜や果物を差し入れ――もう、小姑みたい(笑)
──バディを組む三津木俊助役の志尊淳さんとの初共演はいかがでしたか?
淳は、すごく芝居も上手だし、センスもあります。とてもしっかりしていて、教えてもらうことも多くて。
僕は、主に彼の食生活の心配ばかりしていました。僕は、学生時代は水球の選手でしたし、監督が生物の教師で、「食事というのは車におけるガソリンよりも、顕著に体に表れるんだ」と、嫌というほど聞かされて育ったものですから、とにかく食べるものがすごく気になるんです。特に、長丁場では大事なことですからね。

それで、淳には途中から「今朝は何食った?昼は何食った?」って、そればっかり聞いていました(笑)。淳だけじゃなくて、撮影チームも若者が多くて、彼らも食事の内容がどうしても偏ってくるんですね。
だから、途中からは、食事ごとにサラダや果物を差し入れしていましたね。もう、小姑みたいでした(笑)。
田辺誠一くん演じる等々力警部が、またすばらしいんです
──印象的なセリフやシーンはありましたか?
由利と俊助はバディなんですけど、田辺誠一くん演じる等々力警部が、またすばらしいんです。ちなみに、等々力警部は金田一耕助シリーズにも登場しますが、「由利麟太郎」シリーズから継承しているそうです。
今作もご多分に漏れず、不思議でおもしろいキャラクターなのですが、田辺くんがよくボケをかましてくれまして(笑)。それに、淳(俊助)がツッコミを入れて、その二人に対して知らんぷりをする由利という、この三人のやりとりがおもしろいと思います。

──アドリブも多いのですか?
田辺くんがものすごく台本を読み込んでいるんです。それで、いろいろなアイデアを出してくれて、監督に相談してOKが出たら、やらせてもらっていました。だから、撮影の直前まで、常に三人で話していましたね。
由利自身は、二人のボケとツッコミにあまり乗っかれないのですが、それを知らんぷりするツンデレ具合がおもしろかったです。
ホラー色の強い作品なので、三人のやりとりが唯一、ほっこりできるシーンだと思います。
──最後にメッセージをお願いします。
横溝作品は、「犬神家の一族」の湖から出ている二本の足とか、そういう強烈な画像が勝負だと思います。それが、「探偵・由利麟太郎」にもあって、テレビドラマという枠の中で挑戦しています。 ちょっと不思議な手触りの作品になっていると思うので、ぜひ楽しみにしてください。

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June 09, 2020 at 05:45AM
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吉川晃司 探偵・由利麟太郎は「孤独を抱え人生をさすらっている男。僕は夏生まれのB型なので…」 - フジテレビュー!!
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